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こうがくいんだいがくふぞく

工学院大学附属高等学校 

スクール特集(工学院大学附属高等学校の特色のある教育 #1)

クリエイティブ・クラスの育成を目指す新体制

工学院大学附属高等学校では、多様化する世界に目を向け、変容するグローバル社会で活躍できる人材の育成を目指して教育改革を進めている。2018年度からスタートした新体制・4コースの特色とは?

工学院大学附属高等学校では、世界から必要とされるクリエイティブ・クラスの若者を育てる「21世紀型教育」を実践している。グローバル化や技術革新が急速に進む世界に柔軟に対応し、リードしていく人材に求められる自己変容型知性を磨く教育がその目指すところだ。同校で行われている授業の特徴や新体制について、高1学年主任でハイブリッドサイエンスコースの担任を務める鐘ヶ江暢子先生に話を聞いた。

▶︎鐘ヶ江暢子先生

「21世紀型教育」の実現に向けた試行錯誤

「21世紀型教育」の大きな特徴は、授業が双方向型で行われる点にある。教員が一方的に講義を行うのではなく、生徒同士や教員と生徒との対話を織り交ぜ、生徒が主体的・協働的に問題解決に取り組むわけだ。そうなると、従来型の授業より教員の役割が限定的になるように感じられるが、実際は正反対。生徒たちが議論を進める中で、質問をしたり、異なる視点を提示したりと、むしろ従来より高度な役割が求められることになる。

2018年度から4コースからなる新体制がスタートした工学院大学附属高等学校。ここに至るまで、教員たちは研修や話し合いを重ね、試行錯誤する中でスキルアップをしながら授業改革を行ってきたという。

「5年ほど前から教員研修を行い、まずは自分がどう思っているかを話すことから始めました。教員がお互いの意見を尊重し、意見を出し合える雰囲気を作ることが、生徒たちとの双方向型授業にもつながっていきます。話し合うことで、よいアイデアもたくさんでてくるようになりました」

プレ改革期を経て、2018年度から新体制がスタートしたが、教員たちの試行錯誤は今も続いている。

「新体制がスタートしましたが、これで完成というわけではなく、生徒たちの変化に合わせて、よりよい形へと変えていく必要があると思います。今と5年前が同じではないように、今よいと思っていることが、5年後もよいとは限りません。生徒たちが変わっていくのに、教員が立ち止まっているわけにはいかないのです」

変化は必要であるが、教員それぞれがバラバラに変わろうとするのではなく、「話し合いの中で考えをシェアし、同じ方向に進んでいくことが大切」と、鐘ヶ江先生は語る。そのためには、指標となるものが必要である。同校が指標として取り入れている思考コード*は、どのような役割を果たしているのだろうか。

「本校の目標は、変容するグローバル社会で活躍できる人材を育てることです。テストの点数を上げることや志望校に合格させることだけを考えるのではなく、その先も見据えています。生徒の達成度や次の課題を把握するためには、偏差値だけでは不十分。そこで、思考コードという指標を使い、生徒がどの段階にいて次に何が必要かを明確にして、それを各教科の教員が共有しています」

教科の枠を越えて共有できる指標があることで、教員たちは教科が違っていても同じ方向へ進んでいくことができるのだ。

*横軸に「知識を知る」=“knowledge”、「知識を適用する」=“application”、「知識同士を結ぶ」=“connection”の3つの領域を、そして縦軸に「論理的に考える」=“Learning”、「批判的に思考する」=“Critical thinking”、「自ら行動し、社会に役立てる」=“Design & Action”を設定。同校では、ある教科・単元の授業が、その掛け合わせ9段階のうちどこに分類されるものなのかを認識した上で、授業を設計している。

新体制としてスタートした4コース

変容するグローバル社会で活躍するためには、英語力が重要だ。同校では、英語を学ぶだけでなく、英語で学ぶ授業も実施。例えば、「ハイブリッドインターナショナルコース」では、英語によるイマージョンで授業が行っている。イマージョンとは、第2言語で教科のすべて又は一部を教える教育形態だ。同コースでは、英語の授業だけでなく、数学や中国語、理科・社会の一部も英語で行われる。とりわけ、哲学を英語の授業の中で取り上げていることは大切なポイントだ。社会の急激な変容に対応していくには、知性の方も変容していくことが求められる(自己変容知性)。自己変容知性を磨くためには、各分野の専門性を深めるだけではなく、それぞれを統合することが不可欠。その統合の力となるのが哲学なのだ。

さらに、フィリピン、ベトナム、インドネシア、ハワイなどで、ビジネスによる社会問題の解決を目指す課題解決型海外研修プログラム(MoG)を実施。事前学習をしっかり行った上で、身につけた知識を実践の場で応用する。訪れる国の政治、経済、宗教、文化、民族を正しく理解し、自ら考え始めることが第一歩。生徒自身がその重要性に気づくことに、MoGに参加する大きな意義がある。MoGが最終的に目指すのは、「他者のために何ができるか」を自分で見つけ、実行に移すことだ。

「このコースでは、英語を使って自分の考えを話せて、他者に貢献できる人材を育てることを目指しています。数学は、日本で行われている難易度の高い内容を英語で学ぶため、しっかりと理解できるように授業の半分は日本語です。4月の授業から数学や中国語の授業は英語で行われ、哲学教育では自分の考えを英語で表現できる力が求められます。英検2級程度の英語力が目安となりますが、帰国生や留学生ばかりではなく、国内で英語を学んだ生徒もいます」

理系のスペシャリストを養成する「ハイブリッドサイエンスコース」(医歯薬理工)は、医療系学部や難関大学理工系学部など、1年次から明確な目標を設定。隣接する工学院大学の施設設備を最大限に活用し、大学標準の実験なども行っている。

「ハイブリッド文理コース」と「ハイブリッド文理先進コース」は、2年次に文系か理系を選択。2つのコースで履修する教科・科目はほぼ同じであるが、「文理先進コース」の方がより高度な内容に取り組んでいる。国公立大学や難関私立大学を目指す生徒は「文理先進コース」、部活動や生徒会、課外活動などにも力を入れたい生徒は「文理コース」を選ぶ傾向があるが、同校は全コースで英語の授業はオールイングリッシュで行っており、どちらのコースも新しい大学入試に対応。もちろん、附属校であるため、理系の生徒は内部推薦で工学院大学へ進む道もある。

「工学系に進む生徒ばかりではないので、内部進学した生徒は2017年度で3割弱。文系や医療系の他大学、海外の大学など、生徒の進路は多様です。生徒一人ひとりが掲げる目標に向かって進めるように、様々な形でバックアップしていきます」

例えば、授業への不安がある生徒には同校の教員による放課後講習「F1ゼミ」、受験対策としては学内予備校「K1ゼミ」を開講している。「K1ゼミ」は、有名予備校などで指導経験のある講師陣の授業を校内で受講。有料ではあるが、一般の予備校と比べて割安で受講できる。また、5路線のスクールバスで遠方からの通学もサポート。2016年より、新宿駅から座って通学できるスクールバスが運行開始となった。車内でテスト勉強や宿題をするなど、40分の通学時間を有効に使えると生徒からも好評だ。

目の前に工学院大学八王子キャンパスがあり、大学の図書館や自習スペースを高校生も利用している。大学の施設を利用した授業なども実施しており、今後のさらなる高大連携にも期待できる。工学院大学の附属校ということから男子生徒が多そうなイメージがあったが、2018年度入学者の男女比は6:4とのことで、思った以上に女子生徒も多かった。「ハイブリッド文理コース」と「ハイブリッド文理先進コース」の選考基準には内申点の女子優遇もあるので、ぜひ女子生徒にも関心を持っていただきたい。

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