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せいぶがくえんぶんり

西武学園文理高等学校 

スクール特集(西武学園文理高等学校の特色のある教育 #2)

「西武文理は、変わります」2021年度よりはじまる学校改革。

新しいカリキュラムの策定や内部進学生・高校入学生の混成クラスの編成など、2021年度より学校改革を進める西武学園文理高等学校。改革の概要と背景について校長の柴田誠先生に話を伺った。

中高一貫校の実情を知る柴田校長が感じた改革の必要性

急速に進展するグローバル化やAIの台頭による技術革新、さらには自然災害や新型コロナウイルスの脅威といった変化の著しい予測困難な時代を生き抜く現代の子供たちにとって、真に求められる力とは。

都立の進学指導重点校や中高一貫教育校の管理職を歴任し、高大接続改革の協議委員としても活動してきた柴田校長にとって、現在の西武文理に改革の必要性を感じた背景には様々な思いがあったようだ。

「一般的に中高一貫校は先取りで授業を進め、より早く進路を選定させて効率的に大学入試につなげられるというのがひとつのメリットになっていましたが、生徒たちの中には自分の受験科目だけ勉強すれば良いとか、受験科目に無いものは自分にとっていらないもの、知らなくても良いものと解釈してしまう弊害もありました」

「確かに、先取りすることで大学受験に有利という側面もありますが、大学進学は将来の夢や目標を叶えるための当面の目標であり、ゴールではありません。実際に社会に出て求められる力というのも文系・理系に偏った専門的な狭い知識よりも、幅広い視野で物事を捉えられる教養的な部分であったり、自分から積極的に関わっていこうとする主体的な姿勢であったりします。国籍や宗教、文化、言語の違いといったものも超えて人間関係も大切にして欲しいなと考えています」

1981(昭和56)年の設立よりグローバル教育を実践し、難関大学への進学実績もさることながら国際社会で活躍する人材を輩出し続けてきた西武文理にとっていま求められる改革とは。

▶︎校長 柴田誠先生

人間関係の育成にも視点を置いた学校改革のポイント

〈学校改革のポイント〉
1.新カリキュラムの策定
2.文理探求プログラムの導入
3.中高一貫生と高校入学生との混成クラス編成
4.習熟度別授業(数学・英語)の徹底
5.英語科の発展的解消(募集停止)
6.クラス名称の変更

多岐にわたる改革のなかでも柴田校長が大切にしているのは人間関係の育成について。改革の柱のひとつに「3.中高一貫生と高校入学生との混成クラス編成」を掲げたのも、中高一貫生の実情をよく知る柴田校長ならではの視点からだ。

「中学生の頃から長年一緒に過ごしている内部進学生にとって、人間関係が固着してしまうというのはよくあることなんです。例えば、勉強ではあの子に到底敵わないやと、何となく自分で順序をつけていたり。われわれ大人から見れば大した差ではなく、まだまだ成長の可能性があるのにもったいないなと。高校入学生との混成クラスにするのは新しい人間関係の中で切磋琢磨し合える友達やライバルを見つけてもらうのもそうですが、これからの時代に必要とされるコミュニケーション力も育んで欲しいというねらいがあります」

「日本人の人口減少が進むのと同時に、諸外国から日本に移り住む人も増え、自ずと学校や職場、地域においても国籍を問わず多様な人と付き合うことが求められます。その時に西武文理の子供たちが中心となって諸外国から来た人たちの助けになれるような人材になってくれれば良いなと切に願っています」という言葉からも分かるように、改革の方向性は、創立以来グローバル教育を実践してきた同校の伝統にも通じている。

これからの時代に必要とされる普遍的な資質を養う改革

「1.新カリキュラムの策定」においては、課題解決力を育成する観点から、早期に文系・理系の進路選択をさせず、幅広い教養を身につけられるようなカリキュラムになることが明示されている。

「中高一貫校では中学生の段階からかなり早いペースでカリキュラムが進められていますが、知識の定着や他教科との関連といった深度で見ると、早過ぎるかなと感じる部分や子供たちの成長に合わせて教えていくことも大切では」と疑問を抱く柴田校長先生。

学校によっては中学3年生の段階で文系か理系かの選択を迫られる状況もあるが、対極的とも言える「1.新カリキュラムの策定」に改革の先見性が伺える。

また1年次から並行して行われる「2.文理探求プログラムの導入」では、週2時間の枠が設けられ、子供たちの将来にも繋がるような課題の発見と課題解決に向けて主体的・協働的に学習する手法が学べるようになっている。

「1年次では身近な題材や自分の関心事からテーマを設定し、課題の発見から課題解決に至るまでの一連の手法を学んでいきます。テーマによって個人で研究を進められるのもありますし、あるいは仲間を誘ってグループで協働しながら研究を進めることも。多様な考えを持つ仲間と対話を行い、おたがいの意見を尊重しながら課題を解決へと導いて行くことで、これからの時代に必要とされる普遍的な資質も養えます」


「1.新カリキュラムの策定」(進学教育)と「2.文理探求プログラムの導入」(文理探求)、「3.中高一貫生と高校入学生との混成クラス編成」(人間教育)の3本柱で西武文理の強みをさらに伸展させる計画だ。

進学校としての実績をさらに押し上げる改革

2021年度からはじまる学校改革は人間関係の育成にも視点を置いた新しい改革であると同時に、進学校としての実績をさらに押し上げる取り組みである点にも注目したい。

「4.習熟度別授業(数学・英語)の徹底」は、中高一貫生と高校入学生との学習進度に配慮した取り組みで、進度や習熟度によってクラスを2〜3分割して手厚い指導を行う。もちろん中高一貫生が先取りして学んできた優位性を維持しつつ、高校入学生も2年次までに同等の進度まで到達できるような効率的なカリキュラムを整えている。

「1年次は数学も英語もそれぞれ進度別の分割授業にしているので、内部進学生も高校入学生も安心して学べると思います。ただし2年次の途中からは実力に基づいた習熟度別に切り替えていく方針で、高校入学生が内部進学生と一緒になって勉強できるような本来あるべき習熟度別授業が展開できれば理想的だと考えています」

さらに「5.英語科の発展的解消(募集停止)」についても、英語の4技能を育成する必要があるのは英語科の子供たちに限ったことではなく、改革を通じて学校全体の英語力を底上げすることに主眼を置いている。

「英語科は、英語がとにかく大好きで大学に入ったら英文学を専攻したいとか、将来貿易会社に勤めて英語を生かしたいといった夢を抱く少数精鋭の良いクラスですが、今は、英語だけに特化して学ばせるのが良いという時代ではないんですね。英語科は発展的に解消し、時事英語や模擬国連といった今までは英語科で取り組んできたことを生徒全員に経験させてあげたい。オールクラス、オール英語科ナイズしていくのが私の役割です」

英語科と並んで西武文理の特色のひとつとして挙げられる普通科エリート選抜東大クラスも、「6.クラス名称の変更」でグローバル選抜クラス(普通科)へと名称が変更される。

「名称の変更を通じて伝えたいのは東大が唯一の価値基準じゃないですよということ。実際のところ世界レベルで見た時の東大の評価や海外大への進学希望も増えて来ているので良い機会だと考えました」

「理数科については、これからもっと注目を集める学科になるだろうと思い、先端サイエンスクラス(理数科)にしました。外部の専門家や研究者、ベンチャー企業とのコラボも考えていて、世界の動向や発想の仕方といったものについて示し教えてあげられれば」と、現段階での構想について教えていただいた。

柴田校長の思い描く学校改革はまだ始まったばかり。2021年度に設立40周年という節目を迎え、西武文理がどう変わるのか今後の動向にますます注目したい。

<取材を終えて>
学校を開設した約40年前に英語科を設置していたことからも分かる通り、今回打ち出した学校改革からも同校の先見性が伺えた。進学校として難関大学への進学実績は維持しつつ、将来を見据えた人間教育にまで関わろうとする親身な姿勢に魅力を感じる受験生、保護者は多いのではないだろうか。

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