私立高校

共学校

くにたちおんがくだいがくふぞく

国立音楽大学附属高等学校

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学校詳細

建学の精神、教育理念

音楽と共に他者との共生を目指す

国内初の音楽高校として1949年に設立。音楽が身近にある環境の中で、「自由・自主・自律」を柱に良識ある人材を育成する。「何がしたいか」「どうすればできるか」「そのためには何をすべきか」を自ら考えるように指導し、生徒の自主性を育む。他者との生活の中で自己中心的な「自由」と他者を思いやれる「自由」の違いを知ることを重視。音楽と共に他者との共生を目指し、他者を思いやる気持ちを持ちながら、自らの思いや考えを行動に移す力を育てる。人と人とのつながりを大切に共に成長するという国立音楽大学の素晴らしい精神を受け継ぐ環境が、同校の学生たちの生活をより豊かに実りあるものにしている。

教育の特色

2023年度から音楽科にコース制を導入

2023年度の入試から同校は改革をスタートさせる。音楽科「演奏・創作コース」「総合音楽コース」というコース制を導入。普通科「特別進学コース」「総合進学コース」は新たな学び「ゼミ」を開講し、探究心を育て、より一層大学受験に力を入れる。

音楽科は、国立音楽大学への進学を視野に入れたカリキュラムを組んでいる。1年次、「演奏・創作コース」「総合音楽コース」は同じカリキュラムで学習。国数英理社の5教科の一般教科をしっかり学びながら、「アンサンブル」「音楽プログラミング」「ダンス(バロック・モダン)」など音楽科ならではの学習で、音楽の基礎をしっかり定着させる。

2年次以降、「演奏創作コース」は、音楽実技の実力を伸ばし、演奏家を目指す生徒のための学習を行う。一流教師のもと、ひとりひとりのレベルにあわせた音楽スキルを上達させるレッスンの他、演奏や音楽活動に結びつく力を育てる「音楽理論」、アンサンブルの体験による協調性も養う。また同コースでは、学校外の演奏の場も設けられる。

「総合音楽コース」は、「ピアノ」「声楽」「音楽理論」「ソルフェージュ」などの音楽課目の他、音楽を総合的・多角的に学び、教育、研究者他、社会さまざまな職業に音楽を通して関わることを目的としている。ワークショップなど実践的な学びで、音楽でできることを幅広く学んでいく。

普通科は、2017年から「特別進学コース」「総合進学コース」の2コース制。「特別進学コース」は、難関大への進学を目指す。学習習慣を確立させ、一般入試を突破する学力を養っていく。「総合進学コース」は、将来なりたい自分のための探究学習に力を入れる。学校推薦型、総合選抜の入試で力を発揮できるよう、プレゼンテーション力を発揮できる指導も行なっていく。

普通科の新たな学びとしては、2023年から、隔週6日になり、土曜日の2時間にゼミの授業を実施。大学教授や有識者の方を招いて、音楽、経済、語学、教育、医療、環境などに関連する6つの講座を開講。生徒は興味のある分野のゼミを選択し、1年かけて研究をし、発表も行う。一方通行の講義ではなく、生徒参加型の探究ゼミとなる。

施設設備

2022年冬に新2号館が完成

新しい校舎、新2号館が2022年冬に完成する。音楽棟として、40のレッスン室、5つの音楽室、3つの多目的教室、自習スペースとなるラーニングコモンズ、交流の場となるコミュニケーションラウンジ、そして合同レッスン、講習会などが開催できる定員300名のスタジオもあり、ここで各種イベントの開催も可能だ。
新校舎に設立に伴い、新2号館の前は、人工芝のグラウンドになる。また図書館には3万冊の蔵書があり、国立音楽大学の蔵書や楽譜を借りることもできる。

学校行事

生徒たちが全て運営する芸術祭、合唱祭

同校は、生徒の視野を広げ、自主的に行動する力を身につけるために、体験型行事を数多く実施している。音楽科の3年次には、校内演奏会を開催。グループに分かれて、企画、運営、演奏、裏方など全て担当。奏者としての立場だけでなく、裏方の仕事も経験することで、音楽関連の仕事を幅広く学ぶことができる。中高別に開催する合唱祭も同じように生徒たちで運営して開催している。

芸術祭(文化祭)では、音楽室、スタジオなど校内のさまざまな場所で、音楽系の発表がある。クラシックだけでなく、J-POP、K-POPなど幅広いジャンルの音楽が奏でられる。

部活動

外部のイベントにも参加するクラブ活動

クラブ活動の参加は、音楽科、普通科共に任意だが、多くの学生が部活を楽しみながら行なっている。音楽系には、合唱部、吹奏楽部、JAZZ部、オーケストラ部がある。合唱部は全日本合唱コンクール全国大会に出場し、銀賞を受賞した実績も。JAZZ部は外部のJAZZフェスにも参加する本格派だ。体育系ではダンス部、バレーボール部、硬式テニス部、バドミントン部、バスケットボール部が活動している。

進路指導

音楽を通して得られる幅広い職業選択

国立音楽大学附属であるため、音楽科は、国立音楽大学のカリキュラムをもとに学習カリキュラムを組んでおり、多くが国立音楽大学へ進学する。音楽科の「演奏・創作」コースは奏者を目指すが、「総合音楽コース」は、奏者ではなく、音楽の学びが活かせる業界へ繋がる学習を行なっている。音楽教師、出版社、テレビ局、レコード会社、ゲーム会社などエンタテインメント業界、テーマパーク関連など、職業は幅広くある。生徒それぞれが音楽を通して、将来の目標を持てるように指導していく。

普通科は、他大学への進学を目標に、大学受験に全力で取り組めるようにサポートする。「特別進学コース」は難関大(国公立、早慶上智、GMARCH)への一般受験を目指す。「総合進学」コースは、学校推薦型選抜、総合型選抜の受験を突破するための学びを徹底する。
同校は指定校推薦枠も多く、中央大学、成蹊大学、成城大学、武蔵大学、東洋大学など。また横浜薬科大学とは高大連携を結んでいる。

その他

全国高等学校野球選手権大会東京大会の国家独唱

同校の生徒は、全国高等学校野球選手権大会東京大会の国歌独唱を担当している。毎年、校内オーディションを行うが、30倍の激戦。選ばれた生徒が、神宮球場で国歌を独唱し、その模様はTOKYO MXテレビが放映している。

制服

くにおんは私服

制服はなく、私服で登校する。日々の服装を考えることも「自由・自主・自律」の実践の1つ。入学式や卒業式などの式典や演奏会など様々な場面に合わせた服装を生徒自身が考える。生徒一人ひとりが互いに個性を認め合う環境で、個性を伸ばすことができる。