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2017/4/6(木)

元気に楽しく英語を学ぶ 〜麴町学園の英語合宿〜

麴町学園の新たな取り組み“Enjoy English Camp”

大きなアクションと楽しいやりとりで生徒たちにも大人気の安河内氏

4月2日から4日、麴町学園女子高等学校は1年生から3年生の希望者を対象に、富士河口湖町のホテルにて英語合宿“Enjoy English Camp”(以下EEC)を行った。高等学校としては、全国初の試みだという。その企画、実行について中心的な役割を果たしたのは、2016年度に同校の英語科特別顧問に就任した安河内哲也氏。財団法人実用英語推進機構代表理事であり、東進ハイスクールの人気講師でもある同氏は、文部科学省の審議会において委員を務め、4技能試験導入を中心とする大学入試改革に対する熱心な取り組みでも知られている。

同氏は、EECの目的について「生徒たちの自己肯定感を高めること」を真っ先にあげる。「いつもの学校とは違う環境の中で、仲間と一緒に努力する。そうすると楽しくなってくるんです。英語を本気でやるととても楽しい。勉強もいいものだって。実際に、授業中も雑談や私語ではなく、英語に関することで盛り上がっていますよ」取材をした3日の午後、学年ごとに分けられたクラスはいずれも活気に満ち、生徒たちが積極的に参加する姿が目立っていた。

2泊3日の間、基本的には英語漬けの時間を過ごす生徒たち。プログラムの一環として、バイリンガルコメディアンのカオリさんが英語と日本語でアニメや芸能人の話題を面白おかしく話をしたり、同時通訳者の横山カズ氏と安河内氏による掛け合いがあったり、フィリピンセブ島の現地生徒たちとスカイプによる対話があったりと、生徒たちが楽しく英語を学べる工夫が随所になされていた。

今回のEECを含む2016年度からスタートした同校の英語教育改革。まだ、その成果を問うのは時期尚早かもしれない。だが、同校の入試対策部副部長の川岸正明氏は「高3の約7割が英検準2級以上合格と目に見える成果も上がっています」と話す。安河内氏は「英語は、学問というよりむしろサッカーなどのスポーツに近いものなんです。ですから、特に音声活動などを楽しみながら繰り返すことによって、英語力は確実に身につきます。生徒たちが卒業した後もそのような英語の習得術を続けてくれるとうれしい。そうすれば、英語を武器に社会で活躍する人材が麴町学園からどんどん生まれてくるはずです」と語る。

英語教育の重要性やアクティブラーニングの効用が強調される昨今。同校の取り組みは、その先端を行くものであり、成果が大いに注目される。