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目黒日本大学高等学校

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スクール特集(目黒日本大学高等学校の特色のある教育 #8)

高大連携+独自カリキュラム! 日大の「準付属校」だからこそ広がる可能性

目黒日本大学高等学校は、都内にある唯一の通信制も兼ね備えた日本大学準付属校。ライフスタイルや目標に合わせて選べるクラスや進路実現について取材した。

2024年度入試から「スポーツ・芸能コース」を廃止して、新たなクラス編成となった目黒日本大学高等学校。通信制も兼ね備えた日本大学準付属校である同校のクラス編成や進路実現について、入試広報部主任の天野正貴先生に話を聞いた。

スポーツや芸能活動との両立と通信制という選択

近年、スポーツや芸能活動をしている生徒たちのニーズが変わってきたことを受けて、同校は2023年度を最後に「スポーツ・芸能コース」の募集を停止した。しかし、芸能活動と大学進学を全日制で両立させたい生徒には、これまで通り芸能活動を認める形をとっている。土曜日に授業があるが、土曜日の午後や日曜日、放課後の芸能活動については、プロダクションの所属証明書を提出すれば活動が可能だ。一方、同校は通信制も兼ね備えているので、スポーツや芸能活動をしながらそれぞれのニーズに合った高校生活を送ることができると天野先生は語る。

「スポーツ・芸能コースは、今の3年生が最後の卒業生となります。本校が日本大学の準付属校となってから、芸能活動をしている生徒たちの進学意識も変わってきました。芸能活動と勉強を両立させて、『日芸(日本大学芸術学部)に進学したい』という目標を持っている生徒も増えています。しかし、芸能活動と勉強との両立は簡単ではありません。地方公演などで夜まで活動し、翌朝のホームルームに間に合うように登校するのは、体への負担も大きいでしょう。本校の通信制には、生徒のスケジュールを優先させてしっかりと学びをサポートする芸能スポーツプロフェッショナルクラスがあります。希望制で日大の内部進学に必要な基礎学力到達度テストを受けることもできるので、活動レベルによっては全日制にこだわる必要はないと思うのです」(天野先生)

同校の通信制は、「アドバンスクラス」「スタンダードクラス」「芸能スポーツプロフェッショナルクラス」の3クラスから、目標やライフスタイルに合ったクラスを選ぶことができる。2024年度卒業生の合格実績は、早稲田大学(3名)、慶應義塾大学(1名)、上智大学(2名)、GMARCH(11名)をはじめ、日本大学への内部推薦で医学部への進学を実現した生徒もいる。

「フィギュアスケート、スノーボード、ボルダリング、サーフィン、BMXなどで世界を目指す若者も増え、通信制高校で練習と勉強を両立させている生徒も多くなりました。近年は、通信制高校に対する考え方も変わってきていると感じます。多様性への対応も含めて、様々な形の『学びたい』という気持ちに応えてくれる環境を求めて入学する生徒が増えているのです。本校の通信制は、高等学校として必要な教育環境を整備し、多様化する学習環境に応じた研修を日々実践しているなどの条件をすべて備え、東京都の認可を受けています。ICTツールを活用した授業など、校舎を利用した教育活動や学校行事も行っており、部活動にも参加できます。自分で学習計画を立てて、希望により毎日登校してもよいのです。日々の学習や進路指導などは、担任教員が細やかにサポートします」(天野先生)

▶︎入試広報部主任 天野正貴先生

他大学への進学にも万全なサポート体制

2023年度までは10クラスのうち2クラスが「スポーツ・芸能コース」、3クラスが中学からの内部進学生、5クラスが「進学コース」(選抜クラス1・N進学クラス4)となっていた。2024年度からは「進学コース」が7クラスとなったことにより、他大学を志願する層が増えたという。

「本校は、日大の準付属校であることが大きな強みだと考えています。日大への内部進学制度を利用できるだけでなく、日大への進学にとらわれることなく、独自の教育カリキュラムで自信を持って他大学にも挑戦させることができるのです。進学コースが2クラス増えたことで、他大学を目指す選抜クラスが2クラスになりました。難関私大・医歯薬獣医学部進学を目指す選抜クラスでも、3年生の9月までは日大に内部進学するという道筋を残せます。内部進学制度を利用せずに他大学を受験する選択をしても、一般入試で合格できる力がついているので、毎年多数の生徒が日大に一般入試で合格しています」(天野先生)

2024年度の内部進学による日大合格率は98%、法学部や経済学部、理工学部をはじめ、芸術学部、歯学部、薬学部などに218名が進学した。

「日大は、医歯薬獣医も含めた16学部87学科ある総合大学です。他校の場合、付属校に入学したものの進路を決める段階になって、大学に希望する学部がないというケースもありますが、日大ならほとんどの希望に対応できます。本校の進路指導は、生徒の将来まで考えた面談を行っており、大学に入るための対策として行う進学指導とは分けて考えています。例えば、音楽の才能がある生徒がいた場合、どのような方面でその才能を活かせるか考えるための進路指導を行い、どんな職業があるか、そしてその職業に就くための進学先を考え、その進路を実現するための対策として進学指導を行うのです。進学指導ありきの進路指導ではなく、生徒にとっての最適解を示してあげたいと考えています。高校入学から2年半で答えを出さなければならないので、我々教員には個々の特性を見極める力が必要です。日大への内部進学という制度があるからと安心せずに、教員のスキルも向上させていきます」(天野先生)

他大学を受験する生徒には、それぞれに合った選抜方法を選択し、合格できるように細やかなサポートを行っている。

「総合型選抜に向いている生徒もいれば、筆記試験の方が力を発揮できる生徒もいます。小論文指導が必要ならチームを組んで添削しますし、留学経験や探究活動など、総合型選抜でPRできることを最大限に活かしたサポートをしていきます。生徒のニーズに応えて、留学先も6カ国に増やしました。行き先はイギリス・カナダ・アメリカ・マレーシア・オーストラリア・ニュージーランドから選べ、期間も3ヶ月・6ヶ月・12ヶ月から選ぶことが可能となりました。海外大学への進学を希望する生徒には、ネイティブ教員などが個別に対応する体制も整えていきます」(天野先生)

様々な形で日本大学と連携

日本大学の準付属校というメリットを活かし、16学部87学科で学べる内容を高校生のうちから知る機会も多数用意されている。

「キャリア教育の一環で学部訪問を行事として行っているほか、中間試験後には在校生向けに『学部長シンポジウム』を本校で開催しています。学部の特色などについて、各学部の学部長から直接話を聞くことができるのです。日大が進めている前代未聞の融合プロジェクト『NU. COSMIC CAMPUS』に、本校の吹奏楽部が関わらせていただく機会も得ました。理工学部航空宇宙工学科の研究室が開発している小型衛星『てんこう2』に、芸術学部の8学科が『ワクワクの種を詰め込む』というプロジェクトです。その1つが宇宙から世界に音楽を届けるというもので、データ化して届ける音楽を本校と日大習志野高校の吹奏楽部が合同で演奏します」(天野先生)

2年次に実施している「IP(Inquiry Program)ゼミ」と名付けられた探究学習も、各研究室で行われている学びを知る機会となっている。「IPゼミ」では、2年生がクラスの垣根を越えて小人数のグループに分かれて、興味を持ったテーマを研究して2月に発表。教員が教えるのではなく、生徒が自ら考え、調べ、協力し合い、他人の考えに触れ、議論し、プレゼンテーション能力を磨いていく。2025年度は、「工学ゼミ」「情報科学ゼミ」「経営学ゼミ」など、7つのゼミが始動した。5月には「工学ゼミ」が、連携する日本大学理工学部船橋キャンパスでフィールドワークを実施。様々な実験装置について教授から説明を受けたり、探究活動のテーマ決めに関する講義を受講した。探究活動に関することだけでなく、理工分野に関する進路決定をしていく上でのアドバイスなどももらうことができる、貴重な機会となっている。

「このようなフィールドワークが各ゼミで行われており、日大の研究室に生徒たちが直接連絡して教授とやりとりなども行っています。日大への進学を希望する生徒にとっては、学部・学科選びの参考にもなり、他大学へ進学する生徒にとっても総合型選抜でPRできる経験の1つとなる活動です。このような進路選択につながる連携だけでなく、内部進学制度で日大へ進学する生徒は、科目等履修生制度を利用することもできます。経済学部などの授業を前倒しで受講して、試験に合格すればその学部に進学した際に単位認定されるので、入学前に1歩先へ進むことも可能です。年内入試で進学先が決まった生徒に対するサポートについても、より充実したものになるようにプログラムなどを整えていきたいと考えています」(天野先生)

<取材を終えて>
近年、通信制に対するイメージはかなり変化してきている。芸能活動やスポーツとの両立だけでなく、健康状態やライフスタイルに合わせて学習計画が立てられる点に魅力を感じる生徒も多いという。同校通信制の2024年度合格実績では、早稲田、慶應、上智といった難関大学をはじめ、内部進学制度を使っても難しいと言われている日大医学部への進学を実現した生徒がいることにも注目したい。

▶︎学部長シンポジウム

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